718年(8世紀)に、仁聞菩薩により開かれたといわれる六郷満山文化は、古来の山岳信仰に天台仏教がとけこみ、神と仏が一体となって国東半島の六つの郷に次々と寺院が建立され中世に花開きました。
神仏習合のもとに農耕にまつわる多くの伝統行事が千年以上の時を越えて今に伝わっています。
一方で降水量が少なく雨水が浸透しやすい火山性の土壌であることから、水の確保が困難な地域でもありました。
溜池をつないでの稲作、クヌギ林の再生による環境保全と椎茸の栽培などの循環型農業が評価され、2015年5月に世界農業遺産として認定されました。